2011年6月17日金曜日

「Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック」の受験記録と試験対策のまとめ

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Android技術者認定試験ベーシックを受験し、なんとか合格しました。この記事では、この試験の受験記録と試験対策についてまとめています。


試験概要
Android技術者認定試験ベーシックとは、Androidアプリケーション開発に必要な知識やスキルの習得度合いをみる資格です。四肢択一の問題が70問出題され、70%以上の正答で合格です。
公式ページ:Android™技術者認定試験制度


勉強期間
試験を意識して勉強したのは3ヶ月くらいです。また、Androidアプリ開発に初めて触れたのが2010年11月後半なので、経験としては6ヶ月程度です。仕事ではJavaに触れているものの、Abdroidアプリ開発には携わっておらず、勉強はほぼ独学でした。ですので、Android初心者でもJavaの知識があるのであれば、Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシックは独学でも6ヶ月程度で合格できる試験だと思います。


勉強方法
勉強は主に『Androidアプリケーション技術者認定試験 ベーシック対策実践問題集』(以下:実践問題集)を使用しました。6月中頃時点では試験に特化した資料がこの本しかなく、他に選択肢がない状態でした。しかし、調べてみると6/17に『徹底攻略 Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック問題集』という黒本が出版されたので、これから勉強を始める人にとっては問題の情報量が多く有利になると思います。

 

勉強方法としては実践問題集を4、5周しました。最終的には実践問題集の正答率が9割以上になるまで仕上げていきました。しかし、試験後に感じたことですが、これだけの勉強では合格は難しいと思います。実践問題集は試験範囲を網羅しているとは言えず、試験では実践問題集に全く載っていない用語に関する問題が1、2割以上は出たためです。

また、実際にコーディングや開発機能を試用してみて理解を深めていくことが大切だと思い、いくつかのサンプルプログラムを作ったり、adbや署名等を経験しました。以下のリンクはそれらの足跡です。これだけの開発経験をしたことが受験の自信につながりました。

ユーザインタフェース
LinearLayoutで4つのボタンを表示する
Toastクラスを利用してタップした位置にトーストを表示する

リソースファイル
日本語や英語環境に対応する
アイコンを表示する

アプリケーションコンポーネント
Activityのライフサイクルの確認
startActivityForResultとonActivityResultとsetResult
startServiceメソッドによるServiceの起動

ストレージ
SharedPreferencesを利用してアプリの起動回数をカウントする

通信
Bluetoothを有効にする

GPSとセンサ
傾きセンサの方位,ピッチ,ロールを計測する

マルチメディア
MediaPlayerを利用した楽曲の再生

テスト
JUnitによるUIテスト

アプリケーション管理
バージョン情報を取得する

アプリケーション配布
Androidアプリの公開手順

デバッグ機能
adbを使用してみた(前編)
adbを使用してみた(後編)
monkeyによるストレステスト


出題傾向
実践問題集の問題と同じ問題は4問出題されました。また、実践問題集の問題をひねった問題は10問程度出題されました。それ以外は初見パターンでした。

受験してみた感じでは、重点的に勉強すべき項目はアプリケーションコンポーネントだと思います。試験では、ActivityやService等のアプリケーションコンポーネントに関する問題が10問程度出題されていました。アプリケーションコンポーネントはコーディングの基本となる部分であるため、試験に出題されやすいのだと思います。

難易度の高かった問題はマルチメディアと開発ツールに関する項目です。MediaPlayerやVideoView等のマルチメディアに関する項目が4問程出題されました。内容は、コードの意味を問うような内容で、実践問題集の問題よりも一歩踏み込んだ難しさがありました。開発ツールについてはadb等のコマンド系の問題がやっかいだと思います。オプションとその動作を覚えておかないと解けないような問題が3問程度出題されました。

また、SQLite、ASE、AIDLに関する問題がよく目につきました。それぞれ2問以上は出題されていました。おそらく、これらはAndroidアプリ開発に重要となってくるキーワードであると思います。


その他、感想
試験時間は余ると思います。90分で70問を解かないといけないため時間が足りなくなると予想していましたが、暗記系の問題が多かったためか、問題の解答を一通り埋め終わるまでにかかった時間は40分程度でした。

試験結果は76%で合格でした。実践問題集の問題を少しひねった問題が7割は出ると予想して試験に挑んだのですが、見事に返り討ちにされた感じです。試験に関する技術が体系的にまとめられた参考書と、過去問が多く掲載された問題集がこれから多く出版されることを期待します。

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